はじめに
転職の際、最も面接管から聞かれる質問は、
なぜ退職したのですか?
その会社の転職理由を教えてください。
なぜ今の会社を辞めようと思ったのですか?
といった退職の理由を聞く質問だ。
私も転職をした際、何回も面接を受けたが、ほぼ100%に近い確率で理由を聞かれるし、自分でも苦心して、退職理由について考えたり、経歴に含めるなど努力したものだった。
一方で私がかって採用担当者の仕事をし、自分が面接官の時は、たとえ経歴書に理由が記載されていても、必ず転職希望者には直接理由を聞いていた。
別に聞かなくてもいいのではと思うが、聞きたくなるのが人情というものだろう。
また、退職理由を聞くことで、その人の性格や、価値観もしくは自分の会社で今後やっていけるかどうかを想像できるようになる利点があるのだ。
たとえば、会社を恨んで辞めた人は、退職理由で自分がお世話になった会社を批判するし、抑えて話しても口調から何となくわかるものである。
もちろん、自己反省がなく他者(会社)批判に終始する人は、スキルが高くても、採用は難しい。
だから、退職理由を聞く質問への正しい答え方は、転職活動をするにあたって、面接対策として考えておかねばならない。
ここからは、私の面接での失敗談をはなそう。
面接の際に、退職理由を面接官に伝えたところ、以前勤めていた会社に対して批判的な言い方をしたらしく。
(確かに、退職時に前の会社の悪口に近い言い方になったかもしれない。)
それを理由に落とされた経験もある。(第一志望の会社だったので、相当落ち込んだ)
私としては正しい主張をしたつもりだが、採用担当からみれば、痛い奴だと思ったに違いない。
退職の体験談(事例)
私が最初に会社を辞めたときは、会社の環境面もあったが、人間関係のストレスも少なからずあった。特に上司が最悪だった。細かいミスを突っつき、ネチネチ叱るような上司だった。しかし、結構偉い人だったので逆らえなかった。その上司を中心に、後輩達は毎日戦々恐々しながら働いていた。私は当時配転で入ったばかりで、その中間的な立場で、上司にネゴしたり、後輩達をなだめたりした。
しかし、部署の雰囲気は最悪で、人間関係のストレスが積りに積もっていた。特に上司の件は頭が痛かった。私はチームの雰囲気をよくしようと頑張っていたが、会社は組織で成り立っている、
どんなに頑張っても上司には逆らえなかった。それが退職理由の一つとなり、結果的に会社を辞めたのであった。
退職理由を前向き変換する
上記の体験談を前向き変換してみよう。退職の理由は人間関係のストレスが原因でした。(流石にこれは言いたいけど、言えませんね)ですので少しだけ、上司の事を入れて、チャレンジするために転職した風に変換します。
「前職の上司はとても厳しい方でしたが、その結果、ものすごく鍛えられました。上司は、細かいところにも気が付き、私自身もたくさん反省させられる点が多くありましたし、その上司の元で、後輩や仲間たちと頑張って成長してきました。そうやって、5年ほど頑張ってきましたが、上司の元を離れ、もっと成長する環境で働きたいと思い退職をする事にしました。」
前向き変換のコツ
どうしても上司が原因といいたい場合は、上記のような無理やりな退職理由でもいいでしょう。ただ大事なことは上司の良い点、その上司から学んだ部分も退職理由にきちんと含めておくことです。少しでも客観的にあなたが事態をみていたことが、良い点や学んだ部分を含めることで際立ち、悪い理由にも好感が持てるようになります。
ですが一方で、人間関係が原因とストレートに言うのは頂けません。あくまで厳しい環境の中でとか、厳しい上司の元でとかソフトに変換する方が良いでしょう。
また、ストレスで疲れたというのも、印象が悪いでしょうから、厳しい上司の元で長年色々学ぶ中で、新しくやりたい事が見つかって、挑戦したいという風にもっていきましょう。
コツとしては、たとえ嫌な上司から逃れるための退職だったとしても、それを変換して挑戦にしてしまえばいいのです。そもそも、転職=挑戦なのですから、それぐらいの変換はしていきましょう。嘘はいけないと思いますが、冷静に現状を分析し、あなたの考え方を前向きにして考えてみれば、おのずと答えは出るはずです。
前向き変換の利点
退職するという事は、少なからずネガティブな要因を含んでいるものです。私は冒頭で述べたように、大事な面接で、ネガティブに退職理由を表現してしまったがために、第一志望の面接に落ちました。
ですから、退職直後は特に、ネガティブな退職理由を言いやすいと自分自信を戒めて、前向きに変換する練習をしておいた方がいいでしょう。
退職時の会社への怒りは、時とともに消えるものですが、直後は本当にイライラしているものです。特に意識して、前向き変換するように意識しましょう。面接ではネガティブ変換はタブーです。前の会社批判、上司批判はやめましょう。
ただ、ブラック企業、残業代未払い等はさっと言ってしまってもいいようです。
私は堂々とブラックだから辞めたと面接の退職理由の際に、いいましたが、面接はきちんと通りました。ブラック企業や残業未払い、サービス残業などは、社会的に許されないものですから、採用担当も悪い印象は持たないものです。
むしろ、同情してくれるでしょう。ああ、それなら退職しても仕方ないと思ってくれます。ただ、あくまでさらっと言いましょう。
前の会社の実情を細々説明していると、批判的な発言になりがちですから、逆効果です。
「ブラック企業だったので、退職しました。」
これです。
終わりに
人間関係のストレスで退職しましたという事を退職理由として面接でいうのは、結構難しいものだなと、書いていて思いました。しかし、どんな最低な上司の元でも何かをあなたは学んでいるわけですし、ストレスを溜めてしまったことも、人間だから仕方がない事です。
大事なのは、過去から学び、過去を認め、前向きにネガティブ事例を変換していく事です。そうやっていくと、面接もスムーズに通る事になります。
やはり前向きで明るい人を会社は採用したいのです。それが表面だったとしても明るく前向きな人を取ります。最初から暗くて、不平不満な人を決して企業は採用しません。ですから、大事な、退職理由は言いたい事を含めながらも明るく前向きなものにしていく事が重要なのです。
それは嘘をつくことではありません、現状を深く分析し、良い面も悪い面も含めて、自分自信が反省し、考え方、物の見方を変換した結果なのです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。