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ブラック企業から逃げない人の不思議
はじめに
残業代なし、休日出勤代なし、
長時間労働、有給消化なし(圧力でできない)
こういった事は、日本では日常茶飯事といってよいでしょう。
私自身も遭遇し、こんな会社では働けないなと
退職を決めました。
日本風の考えで言えば、私は、逃げたといってよいでしょう。
しかし、
私が退職して以降も、
そういうブラックな会社に留まり続ける人がいます。
もちろん、ブラック企業ですから、
定期的に人材は流出していきますが、
残る人も確実にいるのです。
しかも、大勢いるのです。
今日は、そういう残る人にフォーカスを当てて
考えてみたいと思います。
逃げない人々
逃げない人々の言い分は大体こんな感じだったかと思います。
・前の会社よりも今の会社がマシじゃん(つまり、前はもっとブラック<驚>)
・え普通なんじゃないの(特に何も感じていない。)
・この会社辞めても他の会社でやっていくスキルがない。
・転職した人で成功した人はいないし、給料減るだけ。
・転職して逃げる奴は弱者だ。
・この年齢だと転職は無理だ。我慢するしかない。
・自分しかできない。(自分しかできない仕事がある)
4つの型
上記の言葉を分析してみると
①もっと酷い経験型
②リスク回避型
③会社への執着型
④日本的価値観型
この4つのタイプに分けられるのではないかと思います。
これについてそれぞれ考えていきます。
①もっと酷い経験型
もし、前の会社が今の会社よりもブラック度が高い場合、
一般的には、もっと低い給料で、さらには働く環境も最悪だった場合が
考えられます。
この場合は前よりもマシなので、
今の会社がブラックでも幸せを感じる事ができます。
でも、全体からすると底辺な会社群なのですが、
井の中の蛙大海を知らずのとおりに、
現状の待遇で満足してしまいます。
こういうタイプは、本当にすごいです。
耐える術を学んでいます。
しかし、そういうタイプの人には
社会にはホワイトまではいかないまでも、
もっと普通の会社があるという事を知ってほしいなと思います。
②リスク回避型
極端に保守的な人達です。
挑戦よりも安全を求めます。
なぜなら、リスクがなく楽だからです。
何も考えなくても生きていきます。
その自分への言い訳として、
スキル不足、年齢、転職は成功しないなど、
自分に都合の良いことを取り入れています。
ですが、このタイプの人は感情を抑圧しているため、
飲み会にいくと愚痴のオンパレードとなります。
ある意味、自業自得といえますが、
大半の人はこのタイプに入ると思います。
③会社への執着型
ブラック企業の中でも、出世した人や
自由にできる仕事を与えられた人はいます。
そういう人達は、ブラックな部分に目をつぶっても、
今の会社に遣り甲斐があるので、
会社への執着があります。
(敢えて愛着、愛社精神を使っていません。)
こういう人達は、会社を神のように崇拝して、
今の仕事や会社が絶対だと思っています。
こころの底から自己洗脳をしているため、
ブラックが当たり前だったり、見て見ぬふりをします。
しかし、長い目でみれば、
こういった人達もかわいそうではあります。
貰うべき給料、与えられるべき時間を
家族や友人とのひとときに使う事ができたなら。
どんなに豊かな人生を送れたでしょうか。
もちろん、本人達は満足して、会社からも
認められているわけですから、
それはそれで後悔はないと思います。
でも、定年を迎えたときに、
本当の意味で、気づくと思います。
「自分は何をしていたんだろうと」
④日本的価値観型
日本人は、個ではなく集団を尊重します。
集団の為なら、玉砕覚悟で仕事をする社員はまだまだいます。
そういうタイプの人は、
退職した人間をあざけ笑い、馬鹿にするでしょう。
「あいつは弱いやつだ、成功しない、かわいそうに」と。
完全に退職者=悪人、弱者という価値観なので、
なかなか変えようもありません。
自分の会社のブラックさ加減を全く無視し、
退職する相手を猛烈に批判します。
もはや価値観がそれなので、
為す術はないと思います。
こういう人は逃げるという概念さえも、否定していますので、
留まるより他の選択はないのです。
結論
4つのタイプから考えていくと、
ブラック企業に留まる理由も少しずつみえてきた気がします。
その中でも、①と②のタイプの人は非常にかわいそうな
会社員生活を送る事になるかと思います。
ずっと我慢したり、外を知らずに生きるのです。
③と④のタイプの人は、本人が満足しているので、
良しとするしかないでしょう。
おわりに
ブラック企業は潰れなければならないですが、
現実にはそうはなりません。
人それぞれの考えや思いをもっている以上
悪即斬では済まされないのです(るろ剣?)
しかし、その大勢の心理が、
ブラック企業を存続させ、
社会が変わる事を拒んでいるようにもみえます。
最近でこそ、
ブラック企業名が公表されてきていますが、
それは一部の大企業のみです。
中小企業はまだまだブラックボックスです。
ですから、学生はなかなか選ぼうとしないでしょう。
しかし、残念なのは、従業員の為に、頑張っている中小企業が
きちんと人材確保ができなくなる事です。
本来はブラック企業は社会からなくなる事が大事です。
それは、勇気ある人達が、会社を離れ、SNSで情報を拡散させることで、
会社の考えを改めさせ、ホワイトな企業に転身させる事です。
心底ブラックな企業を駆逐する事です。
ここまで、読んでいただき